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簿記3級ポイント解説 第四回 ー約束手形ー

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 夏亀です。調子はどうですか?

 

さて、今日のテーマは「約束手形」です。

 


約束手形とは、代金の支払いに使用する決済手段です。

商品を仕入れたときには通常、代金を現金で支払うか、後払い、つまり買掛金にします。

例えば商品10,000円を仕入れた場合は、
借(仕入)10,000 貸(現金)10,000 か、
借(仕入)10,000 貸(買掛金)10,000 ですね。

買掛金にした場合、後払いですので後日支払います。
月末締めの翌月末日払いとか、翌々月10日払いとか。
これは例えば、「4月中の仕入れ分は4月30日に集計して、5月31日に支払います」とか、「6月10日に支払います」と言う意味です。

5月31日や6月10日になりますと買掛金を支払うわけですが、現金で支払うか約束手形で支払うことになります。
借(買掛金)10,000 貸(現金)10,000 か、
借(買掛金)10,000 貸(支払手形)10,000 です。

約束手形で支払うことを、「手形を振出す」と言います。手形を振出しますと後日その代金を支払うという義務が発生します。そのため仕訳では支払手形と言う勘定科目を使います。負債です。

逆に、約束手形をもらった側の仕訳は、
借(受取手形)10,000 貸(売掛金)10,000 です。
後日、手形代金を受け取るという権利が発生しています。仕訳では受取手形と言う勘定科目を使います。資産です。

約束手形とは代金支払いに使う証券の名称で、仕訳には支払手形と受取手形と言う勘定科目を使います。約束手形と言う勘定科目はありません。

では、その約束手形の代金はいつ支払うかと言いますと、それは約束手形を振出す時に決めておきます。7月31日とか8月31日とか、支払期日は約束手形の券面に記載しておくのです。支払うと言ってはおりますが、実際には支払期日に現金で支払うわけではありません。自己の当座預金口座から仕入先の当座預金口座に振込まれる形で支払います。それはすべて銀行が手配してくれます。

その際自己の当座預金の残高が不足しておりますと支払いが出来ません。これを不渡りと言います。手形事故とも言います。半年の間に2回不渡りを出しますと銀行が取引をストップします。事実上の倒産です。実際には、1度の不渡りでもかなり危険な状況です。

 

それでは仕訳の練習をしましょう。

 

 

芸能人は歯が命です!関係まったくありません。
簿記は仕訳が命です。仕訳が切れなければ何も始まりません。
逆に仕訳が切れれば簿記はもう九分九厘出来たも同然です。

1.AはBから商品200,000円分を仕入れ掛け払いとした。


A 商品を仕入れ、代金を後日支払わなけらばならないという義務(負債)が増加します。
借(仕入)200,000 貸(買掛金)200,000
費用の発生と負債の増加


B 商品を売上げ、後日代金を支払ってくださいという権利(資産)が増加します。
借(売掛金)200,000 貸(売上)200,000
資産の増加と収益の発生

2.AはBに掛け代金200,000円を支払うため、約束手形を振出した。


A 買掛金を約束手形を振り出して支払いましたので、買掛金を後日支払うという義務(負債)が減少し、代わりに約束手形の額面金額を後日支払うという義務(負債)が増加します。
借(買掛金)200,000 貸(支払手形)200,000
負債の減少と負債の増加


B 売掛金を約束手形による支払いを受けましたので、約束手形の額面金額を支払ってくださいという権利(資産)が増加し、代わりに売掛金を支払ってくださいという権利(資産)が減少します。
借(受取手形)200,000 貸(売掛金)200,000
資産の増加と資産の減少

3.約束手形の支払期日が到来し、Aは取引銀行より当座預金口座から支払いが行われた旨の通知を受けた。Bは取引銀行より当座預金口座に入金があった旨の通知を受けた。


A 約束手形の額面金額が当座預金口座から支払われましたので、手形代金を支払う義務(負債)が減少し、当座預金(資産)が減少します。
借(支払手形)200,000 貸(当座預金)200,000
負債の減少と資産の減少


B 約束手形の額面金額が当座預金口座に振込まれましたので、当座預金(資産)が増加し、手形代金を支払ってくださいという権利(資産)が減少します。
借(当座預金)200,000 貸(受取手形)200,000
資産の増加と資産の減少

 

約束手形の仕訳問題で気を付けること!

 

約束手形を受け取るから受取手形になるのではありません。後日手形代金を支払ってくださいという権利を受取手形という勘定科目で処理します。
同様に、約束手形で支払うから支払手形になるのではありません。後日手形代金を支払うという義務を支払手形という勘定科目で処理します。
このことはきちんと整理して、必ず理解してください。

繰り返します。
「手形を受取ったから受取手形ではない。手形代金を受取れるから受取手形」

「手形で支払ったから支払手形ではない。手形代金を支払わなければならないから支払手形」

とても大事なポイントです。何度も唱えて理解してください。

簿記は3日やらないと忘れます。毎日15分でも結構です。必ず継続してください。

See you!

 

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