今日のテーマは「固定資産」です。貸借対照表の借方、左側に載せる勘定です。貸借対照表、BSの借方にはまず流動資産を記載します。その下に固定資産の部があります。では、固定資産ってどんなものでしょうか。今日は固定資産の具体例とその取得の際の仕訳を学習しましょう。
みなさんこんにちは、プロフェッサー夏亀です。調子はどうですか?
それでは早速始めましょう。固定資産の具体例です。
建物:店舗、事務所、倉庫など想像通りのものです。
土地:建物が建っている敷地、更地の駐車場などです。勿論更地も土地ですね。
備品:店舗の陳列棚や事務所の机、テレビやパソコンなどです。
車両:車両運搬具とも言います。トラックや営業車ですね。
固定資産と言っても物理的に何かに固定されているという意味ではありません。確かに土地や建物などの不動産は固定されておりますが、机やパソコンは持ち運べますし自動車はなんと、動きます! 流動資産に対しての固定資産とは、すぐに現金化しないもの又は現金化しづらいものとイメージしてください。例えば自動車販売店が商品として自動車を購入した場合それは仕入ですし、売れずに残っていれば繰越商品となりこれは流動資産です。できることならすぐにでも売って現金化したい物です。しかし、営業車として購入した場合は、しばらく使いますね。すぐに売り飛ばそうと思って買ってくる人はいないでしょう。取り込みは別ですが・・・(^^;
では固定資産の取得時の仕訳を学習しましょう。
1.陳列棚1台を購入し、代金120,000円は現金で支払った。
借(備品)120,000 貸(現金)120,000
資産の増加と資産の減少
2.エアコン1台を200,000円で購入した。設置費用15,000円と合わせて現金で支払った。
借(備品)215,000 貸(現金)215,000円
資産の増加と資産の減少
設置費用や配送料など、購入に際しかかった不随費用は取得原価に含めて処理します。
3.トラック1台を購入し、代金2,000,000円は納車費用20,000円と合わせて小切手を振出して支払った。
トラックを買いましたので車両運搬具と言う物が増加しています。借方はこれで決まりです。不随費用も取得原価、つまり車両運搬具勘定に含めます。では貸方です。小切手を振出したときの勘定科目を覚えていますか。そう、当座預金勘定です。前回まで4回に渡って手形の学習をしてきましたので、「あれ、支払手形勘定ではないようなあ」と迷ってしまった方もいらっしゃるかもしれません。第三回ー当座預金ーをもう一度読んでみてください。
借(車両運搬具)2,020,000 貸(当座預金)2,020,000
資産の増加と資産の減少
トラックを買いますと、通常税金を納めたり保険に加入したりしますが、その処理はまた別の機会にしましょう。
4.土地を購入し、土地代金5,000,000円は小切手を振出し、仲介手数料150,000円は現金で支払った。
借(土地)5,150,000 貸(当座預金)5,000,000
貸(現金)150,000
資産の増加と資産の減少・資産の減少
借方(支払手数料)150,000としたい気持ちはよーく分かりますが、ぐっとコラえて土地の取得原価に含めてください。
今日は、固定資産の取得時の仕訳を学習しました。売却時や除却時(捨てたとき)の仕訳は後日、決算整理の講義の際学習しましょう。減価償却費が登場しますので、その学習の後にします。
では、今日はこれまで。
See you!