みなさんこんにちは、プロフェッサー夏亀です。
早速始めましょう。第144回過去問の類似問題です。
1.得意先に販売した商品のうち5個(@¥500)が品違いのため返品され、掛け代金から差し引くこととした。
借(売上)2,500 貸(売掛金)2,500
収益の取消と資産の減少
「値引き返品逆仕訳」合言葉のように覚えてしまいましょう。
2.当座預金口座を開設し、普通預金口座から¥10,000を預け入れた。また、口座開設と同時に当座借越契約(限度額¥180,000)を締結し、その担保として普通預金口座から¥200,000を定期預金口座へ預け入れた。
借(当座預金)10,000 貸(普通預金)10,000
借(定期預金)200,000 貸(普通預金)200,000
資産の増加と資産の減少
資産の増加と資産の減少
とても簡単な問題ですが、仕訳の必要のない数字が含まれております。問題文が長いですが焦らずしっかり読み取ってください。当座借越契約の180,000円は、契約はしましたが、まだ借りてもいませんし返してもいませんので仕訳は切りません。
3.消耗品¥20,000を購入し、代金は後日支払うこととした。
借(消耗品)20,000 貸(未払金)20,000
資産の増加と負債の増加
消耗品の購入時の仕訳は、資産処理する場合と費用処理する場合があります。今回は資産処理の場合の解答を示しましたが、費用処理の場合は下記のようになります。
借(消耗品費)20,000 貸(未払金)20,000
費用の発生と負債の増加
本試験では指定された勘定科目をよくみてどちらの処理をすべきか判断してください。
4.得意先が倒産し、売掛金¥50,000のうち¥20,000は、かねて注文を受けた際に受け取っていた手付金と相殺し、残額は貸倒れとして処理した。
借(前受金)20,000 貸(売掛金)50,000
借(貸倒損失)30,000
負債の減少、費用の発生と資産の減少
ここに注意!
手付金と相殺しておりますが、この手付金は今回回収不能になった売掛金にかかる売上とは別の取引に関するものであることは気付きましたでしょうか。手付金を貰った際には前受金勘定で処理しますが、売上げた際の仕訳でその前受金はなくなります。
例えばこうです。手付金受取り時の仕訳。
借(現金)1,000 貸(前受金)1,000
売上げ時の仕訳
借(前受金)1,000 貸(売上)3,000
借(売掛金)2,000
ですので、本問で相殺した前受金は、今回貸倒れ対象の売上げの注文時にもらった手付金ではありません。問題文に記述はありませんが、その後の取引きでもらった手付金で、その商品はまだ売上げておらず、そのためその手付金(前受金)が残っていたと判断できます。その前受金をこの貸倒れに充当しています。
また、貸倒損失勘定ではなく貸倒引当金勘定を使う場合もありますので、よく勘定科目指定をチェックしてください。
5.買掛金の支払いとして¥50,000の約束手形を振出し、仕入先に対して郵送した。なお、郵送代金¥500は現金で支払った。
借(買掛金)50,000 貸(支払手形)50,000
借(通信費)500 貸(現金)500
負債の減少と負債の増加
費用の発生と資産の減少
問4がややこしい問題だった分、かなりシンプルな問題でほっとしました。
では、今日はここまでです。
Good luck!
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