みなさんこんにちは、プロフェッサー夏亀です。
合格までいよいよ残すところ3週間となりました。
高校生、大学生のみなさんは他の教科の勉強、社会人のみなさんはお仕事との両立、育児中のお母さんお父さんはチビちゃんとのふれあいの間隙をぬって、その他のみなさんもそれぞれの事情をクリアしながら仕上げの段階にきていることと思います。
是非今回の試験で3級合格を手にして次のステップに進んでください。
簿記3級ポイント解説第一回でも申し上げましたが、授業を受けている方も独学の方も現在使っている先生と教材を信じて最後まで頑張ってください。
夏亀のこの講座は、電車での移動時間やちょっとした隙間時間に、スマホ片手に読み流していただくような、そんな使い方をしていただけたらいいと思います。
なお、スマホで見やすく読みやすくするために、金額は小さくしてあります。「そんな金額で土地が買えるのか!?」って言わないでくださいね。
それでは始めましょう。第145回過去問の類似問題です。
1.店主の出張にあたり、旅費交通費¥50,000を小切手を振出して旅行会社に支払った。なお、このうち¥10,000は店主の個人的な旅行の宿泊代金である。
出張とかこつけて一泊悪さをしようと言う魂胆ですね。営業活動に関係のないものは経費にはなりません。資本の引き出しとして扱います。
借(旅費交通費)40,000 貸(当座預金)50,000
借(引出金)10,000
経費の発生、資本の減少と資産の減少
なお、引出金勘定は資本金勘定でも可ですが、本試験では通常勘定科目指定がありますので、よく確認して適切な科目を使ってください。
また、問題文に「旅費交通費¥50,000」とあるのだから借方旅費交通費50,000だろう!と言っても始まりません。日商の求める回答は借方旅費交通費40,000です。
2.商品¥15,000を売上げ、代金のうち¥10,000は他店発行の全国百貨店共通商品券で受取り、残額は当店発行の商品券で受取った。
簿記3級は個人商店・中小企業が前提のはずですが、百貨店共通商品券が使えるのですね。細かいことは気にしないことです。まあ、法令により中小企業の定義は変わりますからね。例えば八木橋。中小企業基本法では大企業、法人税法では中小企業、と言ったところでしょうか。
借(他店商品券)10,000 貸(売上)15,000
借(商品券)5,000
資産の増加、負債の減少と収益の発生
他店商品券は換金してもらえる権利です。当店発行の商品券は発行時点で、後日持参した方に商品を引き渡す義務として処理しているはずでしたね。
3.かねて得意先より受取っていた約束手形¥80,000を取引銀行で割引き、利息相当額を差引かれ残額を当座預金とした。なお、利息相当額の計算においては利率年0.9%、割引日数は73日、1年は365日で計算する。
借(当座預金)79,856 貸(受取手形)80,000
借(手形売却損)144
資産の増加、費用の発生と資産の減少
割引料の計算は必ず確認しておいてください。CASIOの電卓は計算式さえ正しければ必ず正確な答えを出しますが、その計算式を組み立てるのはあなたです(^^)
144円=80,000円×0.9%×73日÷365日
4.土地50㎡を1㎡あたり¥1,000で購入した。この土地の購入手数料15,000円は現金で仲介業者に支払い、土地の代金は後日支払うこととした。
借(土地)65,000 貸(現金)15,000
貸(未払金)50,000
資産の増加と資産の減少、負債の増加
購入手数料は不随費用として固定資産に含めて処理します。この問題の場合、土地代は地主、購入手数料は仲介業者と、支払う先が違いますので迷ってしまいますが、合算して土地の取得原価とします。費用にさせてくれないんですね、税務署は。
5.従業員の給料から源泉徴収していた所得税合計額¥25,000を銀行において納付書とともに現金で納付した。
借(所得税預り金)25,000 貸(現金)25,000
負債の減少と資産の減少
この問題文の中で、「銀行において」と「納付書とともに」はなくてもいい記述です。受験生のみなさんを迷わせるトラップです。気を付けましょう。銀行においてなんて言われますと、当座預金勘定か普通預金勘定を使いたくなりますよね。納付書って何勘定使うんだって考えてしまいますよね。本試験中は緊張していますから。意地悪な試験委員です。
今日はこれまでです。
Good luck!
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